ニューヨークチーズケーキにステーキ…ニューヨークには色々と美味しいグルメがありますが、私が是非食べてみたいと思っていたもの、それはベーグルサンドです!
映画「プラダを着た悪魔」の冒頭で、ヒロインのアンディがベーグルサンドにかぶり付きながら編集部へ面接に向かう場面を見て以来「いつかはニューヨークで本場のベーグルサンドを食べながら歩きたい」と夢見ていたんです。
そしてニューヨークに行った時に、いきなりそのチャンスが巡ってきました。THE MET(メトロポリタンミュージアム)へ行く途中、ニューヨークの中でも人気のお店「pick-a-bagle」へ立ち寄ることになったんです。
pick-a-bagleの中に入ると……
「とてもおしゃれでかわいい!」こんな簡単な言葉しか出てこないくらい、かっこよくて、おしゃれなお店でした。
たくさんの種類のベーグルやクロワッサンが並べられていました。ショーケースには色々なクリームやハム、サーモンなどが無造作にも見えるような様子で並んでいます。
それがまたとてもおしゃれ!ベーグルに挟む具材も豊富で、見ているだけでもワクワクします。
ちょうどお昼時だったので、たくさんのお客さんが来ていました。店内でイートインすることもできますが、お客さんのうちの多くは、テイクアウトして帰っていく人たちでした。
システムがわからずとりあえず並んでみる……。
pick-a-bagleの注文の仕方がいまいち分からなかったのですが、THE METへ行く時間も迫っていたので、とりあえず並ぶことにしました。
並びながら、前のお客さんがどんなふうに注文しているのか耳をすませて聞いてみます。
そのうちだんだんと様子がわかってきました。
まず食べたいベーグルの種類を伝え、その後クリーム、挟みたい具材を伝えます。面倒臭いと思う人は、メニューの中に卵ベーグル、サーモンベーグルのようになっているものもあるので、それを注文すると簡単です。
「これなら私でも注文できるかも…。」と少し安心し、ついに私の番になりました。
とりあえず注文してみる
そうすると、お店の人は、何やら透明のサラダボールを取り出します。
お店の人は上機嫌でサラダボールに、野菜を入れてくれます。 ここで私は「ん?なんか変だぞ?」と異変に気付きます。
「なんでサラダボールに入れてるんだろう…?」 と嫌な予感がしたので、店員に向かって
そして、サラダボールを投げ捨てるようにその辺のカウンターへ置きます。
そう!お店の人は私がベーグルじゃなくて、サラダを注文したものだと思ったんです。
日本だと店員が「申し訳ありませんでした」と、丁寧に応答してくれるのでしょうが、ニューヨー クでは「変な客がゴチャゴチャ言っている」的な扱いになります。
それで、なんだか私が悪いことをしたような雰囲気になり、居心地が悪い気分でした。
もともと大勢の人で賑わいガヤガヤしている状況で、十分に声量があるとは言えない私の声…。 そして日本語訛りの私の英語…。そんな中で注文したのですから、注文の内容がうまく伝わらなくても仕方がありません。
私の後ろでは、もう次の人が注文を始めています。 急いでいたので、もう一度並び直してベーグルを注文するわけにもいかず、結局はその辺のカウンターに並んであった「オレンジマフィン」を注文する羽目になりました。
他の友達が美味しそうにベーグルを頬張る中、私は「オレンジマフィン」をかじります。 それはそれで美味しかったのですが、「ベーグルを食べたい」気分だった時に、オレンジマフィンの味には感動することができませんでした。
夫にもこのガヤガヤ、バタバタした状況の中、どうしてややこしい注文をしようとするんだ。とバカにされる始末。ショックがさらに倍増します。
間違いなくベーグルを食べることができる注文方法って?
バタバタしている時や、ガヤガヤして店員とちゃんとコミュニケーションができないような状況にいる時に確実にベーグルを食べるためには「前の人と同じもの」と言えばよかったんです。
それが食べたかったベーグルサンドの種類かどうかはともかく、ベーグルサンド(マフィンではなく)を注文することはできますし、変なトラブルが起こって、面倒なことになるのを防ぐことはできます。
英語が不安な場合やシステムについてよく理解できていない時(そして特に急いでいる時)はとりあえず、「前の人と同じ」と言って注文するのも1つの方法です。
とっさの時に機転を利かせることが大切!
結局今回のニューヨーク旅行の間、ベーグルサンドのお店にもう一度行く機会はなく、ベーグルサンドを食べ損ねてしまいました。
「ただベーグルが食べれなかった」というだけで、ニューヨーク旅行全てが台無しになったわけではありませんし、すごい大問題だったわけでもありません。
でもできれば、食べたいものを正確に注文できた方が、気持ちよく過ごすことができます。 それで時には「無理やり何かを話そう」と躍起になるより、「機転を利かせること」がコミュニケーションをとるための大切な方法になると学びました。