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【死ぬかと思った】1週間辛ラーメンだけで生活してみた?!

Hikari
こんにちは!hikariです!

 

〜プロローグ〜

 

とある日の昼下がり、辛ラーメンをすすりながらシェアメイトが言った。

「辛ラーメンってなんでこんなに美味しいんだろう、一生食べれるわー」

驚いた。同じく辛ラーメンをすすっていた私は、全く同じことを考えていたからだ。そしてその瞬間、いつか観たドキュメンタリー映画が頭をよぎった。

スーパーサイズミー

1人の男が1ヶ月間、朝昼晩の1日3食マクドナルドの商品のみを口にし、身体にどんな影響をもたらすのか、身を以って実験するというものだ。

実にアメリカらしい実験ドキュメンタリーだ。これは、マクドナルドばかりを食べた挙句に肥満になった2人の少女が、マクドナルド相手に訴訟を起こしたという一件が引き金となり作成された実験的ドキュメンタリー映画である。

ちなみに監督の意向は、このファストフードチェーン店への批判ではなく、ファストフード店に頼りきりになってしまった人々のライフスタイルの変換へ警鐘を鳴らすのが目的とのことなのであしからず。

そう、だが、悪影響。そんなことはもはや、実験する前からわかりきった事実だった。

しかし私たちは追求したかった。しなければいけなかった。

辛ラーメンを食べているときの幸せの感情は、身体の健康に勝るとも劣らないものなのか。心の健康は、身体の健康を超えて結果的に人生においていい影響をもたらすのかを。

 

 

そしてまた、これはこの男に対する新たな挑戦だと思った。
【実録】水と塩のみで5日間生活した俺氏〜Reゼロ断食生活〜

何が?かはよくわからない。

まあなんか、色々それっぽいことを書いてはみたが、言ってみればこの#stayhome 期間に何かばかばかしい挑戦を一つしたかっただけだ。

果たして私たちの1週間辛ラーメン生活が、華々しく幕を開けた。

ルール

ルールは簡単。

hikari

  1. 7日間、口にするものはトッピングなしの辛ラーメンのみとすること(普段から3食も食べない日の方が多いので、3食とは限らず、食事を辛ラーメンに置き換えること)
  2. それ以外は何も口にしないこと(水分として水はたくさん飲む)
  3. コーヒーと豆乳を飲まなければ生きていけないので、朝のコーヒー・豆乳のみok
  4. どのような変化が見られるか毎日記録すること
  5. 毎食、写真を撮ること

 

シェアメイト

  1. 食事のメインを辛ラーメンに置き換えること
  2. チョコレートを食べなければ生きていけないので間食はok(辛ラーメンさえ食べれば他は何を食べても飲んでも可)
  3. 以下同上。

 

以上である。

1日目

朝ごはん

久しぶりの辛ラーメンだ。

美味しすぎる。朝から美味しいラーメンとはラーメン美学以外の何者でもない。1週間、余裕やな!

普通に食事を終える。

昼兼夜ごはん

遅めの朝食だったので、この日は3時のおやつタイムの辛ラーメン。

うん、美味しい。でも….. なんだか……….早速雲行きが怪しくなっているのかもしれない。

2日目


こんなに朝早くからラーメンなど食べたくもない。うん、辛ラーメン食べたくない。

昼ごはん
全く食欲が湧かず昼になった。お腹が空く。例のあれを食べなさい、と身体が誘う。なんの選択肢も与えられぬまま辛ラーメンを茹でる。

お腹が空いているときは、うん、美味しい!

でももういらない。辛ラーメンをまた食べるくらいなら空腹の方がましだ。夜になろうが、その石のように固い気持ちは変わらなかった。

今日は一食のみで終えた。

3日目

朝ごはん

お腹が空いている!

辛ラーメンだ!

あれ、美味しく感じる。美味しいぞ!やっぱり1週間余裕だ!

しかし半食後…
もういらない。なぜ私は辛ラーメンチャレンジなんて始めたんだろう。栄養もないし、身体に悪いし、飽きたし、もはや心も身体も幸せではない。実験結果はもう見えていた。

テンションがドーンと下がる。驚くほど下がる。でも残せない。仕方ない食べきらねば。

完食後、吐き気が襲う。しかしギリ吐いていない。

夜ごはん

お腹が空く。食べなければ。辛ラーメン。
気分を変えるため、味変ならぬ、器変。

まずい。もういらない。

残せない。食べきらねば。必死に口に放り込む。

気持ち悪い。

もう辞めたい。辞めてやる。明日は野菜をいっぱい食べるぞ!そんな気合と共に就寝。

4日目

あれ?朝辛い?

早起きに支障が出始める。起きなければいけないから、必死に身体を起こす。ん、なんとか大丈夫。ご飯いらない。朝辛ラーメンは抜く。

昼ごはん

お腹が空いた、食べなければ!辛ラーメン。

何が悲しくて、こんな映えない写真ばかりを撮り続けなければならないのか。

もう無感情。ただひたすらゴムのような憎き麺を胃にねじ込む。
完食だ、今日も気持ち悪い。もはや安定して気持ち悪い。

こんな思いをしながら食すなんて、辛ラーメンさんや関係各所に申し訳ない。お腹に納められた辛ラーメンを優しくさすりながら「ごめんなさい」とそっと呟く。

もう何も食べたくない。水で腹を満たし就寝。

5日目

朝ごはん

起きれない、いつもより1時間くらい余分に寝てしまった。

これは辛ラーメンの呪いなのか、もはや私がだらしないのか、わからない。ちょうどいい言い訳ができたと思い込みたい私のためにも。辛ラーメンのせいにしておけば楽になるので、そういうことにしておこう。

お腹が空いてきた。あれ?辛ラーメンを食べたいぞ?

1周回ってなのか、もはや5周くらいしているのかわからないが、身体が辛ラーメンを欲している!衝撃の事実だ!辛ラーメンはやっぱり美味しい食べ物なのだ!

茹で始める、うん、いい香りだ。食欲がそそられる。

毎日同じなので写真は割愛させていただきます。

食べ始める、おいしい!一生食べれる!

そして半食後….. あれ?

気持ち悪い。もう食べたくない。これが拒否反応ってやつか。

さっきまでのいい香りはどこへやら、もう赤い色さえ見たくなくなっている。必死に胃の中へ捻り込み無感情で無理やり完食。

夜ごはん

腹は減る。日々戦な私。「腹が減っては戦はできぬ」のやつだ。

そして、驚くことに身体は辛ラーメンを求めている。あれ、これって俗に言う依存ってやつか?身体のいうがまま、辛ラーメンを茹で始める。

そして食べ始める。一口、二口目、美味しい!!

だがしかし、こんな食べ物が過去に一つでもあっただろうか。初めの二口までが天国で、三口目からは地獄に変わる。

辛ラーメン、どれだけ人の気持ちを弄べば気が済むのだ。

怒りにまかせ、次から次へと口に放り込む。ふと気がつくと全身が冷や汗でぬれていた。気のせいだろうか、身体が微かに震えている気がする。

きっと気のせいではなかろう。

きっとこれは辛ラーメン中毒だ。次から次へと襲いかかる中毒症状を、見て見ぬ振りし完食。

身体に異変が現れたのは、その晩だった。

いつものように机に向かっていた私は、突如今どこにいるのかわからない感覚に襲われた。あれ?ここはどこ?私は誰?状態だ。

同時に目眩がする。視界の奥で青や赤の光が点滅する。

やばい、これが辛ラーメンの呪いなのか!命の危機を感じた。

必死に体を支えるが気絶したように、そのまま眠りについた。

6日目 〜辛ラーメンと私と葛藤。〜

朝ごはん

また寝坊だ。でもそんなことはどうでもいい。私はまだ生きていた。

辛ラーメンが待っている。やつを茹でなければ。少し大きめの鍋を取り出し火にかける。

ではここで今日の食事の写真を披露しよう!

死ぬ前に食べたいご飯ランキング、堂々一位に輝くこいつだ。

朝から煮込んでやった。温泉卵まで乗っけてやった。

ああ、これまで食べたカレーの中で一番美味しかった。

そう、辛ラーメンチャレンジ6日目に到達した私は、長い長い葛藤の末このチャレンジを諦めることにしたのだ。

私は辛ラーメンチャレンジを途中で諦めたヤツ、というレッテルを貼られようがもうどうでもよかった。

それよりも、辛ラーメンチャレンジのせいで死んだ奴、だなんて死にたくない理由ランキング堂々第一位に輝く理由のせいで死ぬことの方が屈辱だと思った。

そんな理由で命を落とすくらいなら、諦めようと思った。そもそも辛ラーメンチャレンジに対して信念も何もないのだから、諦めることなんて簡単だった。

そんなわけで、私の辛ラーメンチャレンジは6日目にして幕を閉じた。

〜エピローグ〜

 

まな板の上で包丁が踊る音。玉ねぎを切りながら、瞳に滲む汗。コトコト煮込まれた野菜たちによって、辛口カレーがほんのり甘く香る瞬間。

辛ラーメンチャレンジを終えた私には、その全てが愛おしかった。

5日目に体験した体調不良は、実際のところ辛ラーメンのせいなのか、辛ラーメンによって食事をする気力がなくなったことによる空腹感からきたものだったのか、今となってはもうわからない。

数キロ痩せたのは、辛ラーメンにダイエット効果があったのではなく、シンプルに、ただ、シンプルに1日に摂取すべきカロリーを摂取しなかったことが原因であろう。

だからこの辛ラーメンチャレンジの結果に多くを求められても、ごめん、何もわからなかった、としか言えない。

しかし食べたいものを食べられる日々に戻った私は、日々の食事に心から感謝するようになった。

この5日間を経て、食事の大切さ、ありがたみ、それにまつわる全てを知ることができた。

身体の健康を持ってして、心の幸せがある。そんな当たり前を、改めて身を持って痛感した。

単なる興味本意で始めたこのばかばかしいチャレンジは、思いもよらぬかたちで幕を閉じた。

人生における大切な大切な学びとともに、二度と辛ラーメンチャレンジはやらない、一食一食を大切にするという堅い決意が生まれた。

辛ラーメンは月に一度食べるくらいが一番美味しい。

そうそう、一緒に始めたはずのシェアメイトは1日目にして飽きていた。夜には何やら、ガーリック薫る美味しいヤツを食していた。彼女にはなんの価値もない挑戦だったのであろう。